昨、スペイン首相の汚職疑惑やイタリアのモンテパスキ銀行による損失隠し問題、また、、2月24 日のイタリア総選挙に対する懸念などを背景に、イタリア、スペイン国債が売られ、欧州株式市場が低調な展開になり、米国株式市場もいっぷくの展開。 米国国債金利:グローバルな景況感改善と米経済指標の堅調さを背景に金利上昇、一旦 2.06%まで上昇するも、米・雇用統計で失業率が7.9%と上昇以降は、2.00%を挟んで安定推移
○米国の経済指標
・ 1 月28 日発表の12 月耐久財受注(除輸送用機器)は予想の前月比+0.8%に対して+1.3%となり、金利上昇に拍車。
・ 1 月30 日発表の2012 年第4 四半期GDP は予想の前期比(年率)+1.1%に対して▲0.1%となる。中身を見ると、"財政の崖"に備えた政府支出 の減少や第3 四半期に大きく伸びた在庫投資の反動減が原因で、消費その他の項目は非常に堅調。ヘッドラインの数値とは裏腹に、ポジティブに受け止められる内容となった。
・ 2 月1 日発表の1 月雇用統計において、上振れが期待された非農業部門雇用者数変化は市場予想平均に近い前月比+15.7 万人に。一方でFRB が重視する失業率は前月の7.8%から7.9%に上昇。FRB による金融緩和が継続するとの見方が広まり金利上昇に歯止めがかかる。。
◇ 今後の注目点
・ 昨年9 月よりはじまった世界的なリスク資産買い相場に暗雲が立ち込めている。原因は欧州にあり、政情不安やファンダメンタルズの脆弱さが再度注目されている。一方、米国の経済状態は悪くないとの見方がコンセンサスで、年後半の成長期待が高まっている。来週13 日発表の小売売上高で増税後の個人の消費マインドを確認したい。また20 日には住宅着工件数、21 日には中古住宅販売が発表される。住宅市場回復への期待感が醸成されており、良好な結果となれば米国金利の上昇のきっかけになると想定される。欧米の景況感格差に加え、日本政府の円安容認姿勢も米ドル資産の上昇要因となるだろう。2013/2/8 大和証券債券部。 |
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