来週の米株は上昇トレンド止まる見通し、利益確定の売り加速へ
[ニューヨーク 15日 ロイター] 今週の米国株式市場は、企業の決算期が終盤を迎える中、強固な抵抗線に直面しており、利益確定の売りが予想される。これまでS&P総合500種指数.SPXは7週連続で上昇していたが、この上昇トレンドはいったん休止する見通し。
アナリストの多くは今後2─3週間、利益確定の売りが続く可能性があると指摘。S&P総合500種指数は年初来で6.6%上昇していた。
デルタグローバル・アセットマネジメントの首席テクニカルストラテジスト、ブルース・ザロ氏は、米株市場が買われ過ぎの領域に達しており、指数が下落する確率が高まっていると指摘。決算期が終わり、米株市場の上昇トレンドが少なくとも休止するか、もしくは指数が下落する恐れもあるという。
第4・四半期の利益は総じて予想を上回った。トムソン・ロイターの調査によると、S&P総合500種指数採用企業の2012年第4・四半期決算は、前年同期比5.6%の増益になる見通し。増益率予想は1月1日時点の2.9%を上回る。
21日にはウォルマート・ストアーズ(WMT)が決算発表を予定する。同社は、2月の売上高が過去7年で最も悪い滑り出しになっているとの内部文書をブルームバーグが15日に伝えたことで株価が下落。四半期決算の内容に投資家の注目が集まるとみられる。
また、3月1日に期限が迫っている歳出の強制削減や、最新の経済指標で景気回復の道のりの険しさが示されたことも、投資家が慎重姿勢を崩さない要因となっている。
<抵抗線を試す展開>
S&P総合500種指数は5年ぶり高値付近で取引されており、13日には取引時間中に2007年11月以来の高値を更新した。
アナリストの1人は1525─1540ポイント付近に強固な抵抗線があると指摘している。ストリート・ワン・フィナンシャルのマーケット・テクニシャン、Dave Chojnacki氏は、指数が横ばいになるとの見通しを明らかにし、この水準を上回るだけの取引量や材料がないと述べた。
今後数日は20日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録に、市場の注目が集まる見通し。現行の積極的な金融緩和の姿勢が維持されていることが示されれば、支援材料となることが見込まれる。 |
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